2005年~2006年 |
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昨年の2005年に球団創設70年を迎えた阪神タイガースが、それを記念して、交涜戦用に79年から81年使用のホーム用縦縞ユニフォームを復刻した。メジャー・リーグでは、オールドタイマーズ・デイなどのイベントで、盛んにレトロ・ユニフォームの復刻が行われているが、日本球界では初の試みだ。
球団の担当者から「ユニフォーム物語」も、一つのきっかけになったと聞いて、ボク個人としても非常に嬉しかった。復刻されたユニフォームが採用された乃年は、岡田彰布監督がドラフト指名された年。懐かしく思ったフアンも多かっただろう。
ただし復刻ではあるが、その形は現代風にアレンジされている。79年から81年使用ユニフォームは前ボタンのないプルオーバーだったが、復刻ユニフォームは現用と同じ前ボタン付きのプルオーバー。生地なども現用と同じた。しかしこれは昔のスタイルを完全に再現するのを怠ったワケではない。作ろうと思えば、昔のスタイルを完全に復活させるのは可能だ。今回はあえてやらなかったのである。その理由は、ユニフォームを着る選手たちに、違和感なくプレーしてもらうため。
ユニフォーム制作の技術は年々進歩をとげている。昔と同じ方法で作って、感覚や使い勝手が遣って、それがプレーに影響したら、せっかくの企画も台無しだ。
アメリカでよくある1日だけの着用ならまだしも、交流戦という長い期間で使用するユニフォームだ。現代風のアレンジは当然だったと思う。
結果、交流戦でタイガースは好成績を収め、リーグ優勝への大きなステップにした。そして今年の交流戦では79年から82年使用のブルーのビジター用も登場する。しかし今回はホームゲームでこのビジター用を着用し、逆にビジターゲームでは去年から登場している79年から81年のホーム用縦縞ユニフォームを使用する。普段、ビジター用を見られないホームゲームのフアンにビジター用を、ホーム用を見られないビジターゲームのファンには縦縞のホーム用を見てもらう。普段見られないモノをフアンに見てもらうというのは交流戦の原点だ。
そしてタイガースは全球団がホーム、ビジターのユニフォームを逆に使用し、DH制をセ・リーグのホームゲームで、9人制をパ・リーグのホームゲームでという提案も監督会議でも行った。残念ながら実を結ばなかったが、素晴らしい企画だったと思う。