2020年 |
ビジター
木浪聖也 |
ウル虎の夏2020
(左)西勇輝 (右)梅野隆太郎 |
2020年、阪神タイガースはビジター用ユニフォームのデザインを一新した。19年に矢野燿大監督が就任。指揮を執った1年目でチームは3位のAクラスを確保。クライマックスシリーズにも進出した。1stステージで横浜DeNAベイスターズを2勝1敗で撃破。しかしファイナルステージでは読売ジャイアンツに1勝3敗+1アドバンテージで敗退した。
ビジター用ユニフォームのモデルチェンジで更なる飛躍を目指す。ロゴ、ラインなどはそのままの形をキープしつつ、上着には印刷でグレーの杢柄(木の年輪のような模様)が、上から下へぼかされて白へと変化するグラデーションが採用された。
帽子は黒だが、ヒサシにやはりグレーの杢柄を採用。帽子本体とヒサシの色が違うツートンタイプのデザインになった。
前年19年に開催した「ウル虎の夏」イベントで、タイガースは炎柄をプリントしたユニフォームと帽子を採用している。イベント用だけではなく、レギュラー用のユニフォームや帽子にもプリント柄が進出してきた。
帽子のHTマークも色が変更となった。前年まではマークが黄色一色で、それを白で縁取っていたが、20年からはすべて黒文字となり、その輪郭を黄色が囲むスタイルに変更されている。
阪神タイガース恒例の真夏のイベント「ウル虎の夏」。2020年の企画ユニフォームは、チームカラーであるイエローをベースに、ダイヤを散りばめたような幾何学模様をあしらったデザインとなった。前年は炎だったが、次はダイヤ。モチーフは大きく変わった。その心は、「勝って笑ってダイヤのように光り輝けるよう願いを込めて」である。
帽子のヒサシにもダイヤの幾何学模様が採用され、天ボタン、空気穴は黄色。
毎年の恒例行事、ファンの方々から飽きられないように変化がどうしても必要だ。いみじくも20年は、ライバル読売ジャイアンツも恒例の「燈魂」企画でⅤをあしらった幾何学模様を採用している。日本プロ野球を代表するふたつの伝統球団が、イベント企画で幾何学模様のそろい踏みとなった。