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虎の子守りプロ初完封!
今季球界一の安定感を誇る相手エースとのロースコアでの投げ合い を若き左腕が制して、阪神が3連敗を阻止した。
5連敗中の巨人は、エース菅野を立てて必勝態勢。対する阪神は、1番に鳥谷を上げ2番にルーキー板山を配置するなど打線をガラリと入れ替えて臨む。初回 一死1・2塁として4番ゴメスは三遊間へ内野安打を放つが、ショート坂本は三塁へ悪送球する間に走者・板山が返り、ラッキーな先取点が入った。原口・死球で尚も続いた一死満塁の絶好機は6番高山が、巧みな投球で遊ゴロ併殺打に倒れて追加点を奪うコトは叶わない。
阪神は3年目の左腕・岩貞が先発。立ち上がりから度々走者を許しながらも要所を併殺や三振を奪う落ち着いた投球でアウトを重ねていく。リードする原口文仁捕手も、「
腕がしっかり振れていた。チェンジアップが効果的だった。インコースより、外の出し入れが変化球で出来ていた」と証言している。
その後は、両投手の息詰まる投げ合いとなった。菅野は、6安打を許しながらも、それなりの投球で7回まで(122球)投げて6安打6三振4四死球1失点。連続自責点ゼロを22イニングまで伸ばしてマシソンへバトンを繋いだ。
一方、大投手を向こうに回して岩貞もゼロを重ねる。8回を投げ終えた後も続けてマウンドへ向かい、ヒヤリとする大飛球もあったが、結局最後まで投げ切る。 巨人戦で嬉しいプロ初完投勝利を1対0の完封で飾った。厳しい戦いをモノにして阪神が連敗を止め、巨人は6連敗。
「続投は八回終わった時点で決めた。腕が良く振れていたことが大きい。完封して自信が確信に近づくんじゃないかな」。香田勲男投手コーチが、孝行息子に目を細める。
126球を投げて3安打7三振4四死球。岩貞祐太投手の声はヒーローインタビューでもいつも以上に弾んでいた。「気持ちイイっす。(最後は)自分でも9回だと考えないでおこうと思った。(菅野投手が相手だったが)初回に1点取ってもらったので、この1点を守り切れば勝てる!と自分に言い聞かせた。(8回投げた後は)もう続投しかないと思っていたし、最後まで投げ切るつもりで(マウンドへ)行った。(完封の瞬間は)鳥肌が立った!」。
「球場が狭いので怖かったけど、すばらしいピッチングだった。(九回も行かせた)球数もギリギリ。九回はサダと心中という思い。今年ブレークした投手とは思えない。自信にしてほしい。(初完封を飾った岩貞には)ありがとう。おめでとう。言葉がありすぎて見つからない。あとはメッセ、藤浪待ち。能見はずっと良いから4本柱。あしたの岩崎は今日の岩貞を見て、何を感じるか? 巨人の東京ドーム、ビジターで完封できたことは岩貞にとっても大きい」。金本知憲監督も、若き左腕に絶賛の嵐だった。