FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。
球児打たれて黒星『涙雨 』
接戦のリリーフ勝負に持ち込んだ阪神だが、終盤に決勝打を浴びて力尽きた。
雨の影響で試合開始が遅れた交流戦明けのマツダスタジアム。広島先発左腕・ジョンソンに挑む阪神は、鳥谷・大和の１・２番。西岡がセンターで３番を打ち、以下は福留・ゴメス・北條・中谷・梅野・・と並べた。
阪神先発・藤浪は、いきなり広島１番 田中に左二塁打を浴び、犠打・捕逸で初回にあっさり先取点を許す。
２回表 阪神は二死から四球の北條を１塁に置いて７番 中谷が１ボールからの低め変化球を左中間へ適時二塁打を放ち、すぐに追いつく。「打ったのはカットボール。北條が四球で塁に出たので、カウントを取りに来るだろうと思っていた。そこを思い切って打ちに行く事が出来た」。中谷将大外野手が、同点打に声を弾ませた。
４回表には福留・四球とゴメスのヒットで一死１・２塁として６番 北條のレフト線勝ち越し適時二塁打で阪神がリードを奪う。「打ったのはカットボール。三振はしないように、とにかくバットに当てる事と低めのボール球に手を出さない事を意識していた。浮いた変化球になんとか対応する事が出来た」と、北條は振り返った。
しかし、尚も続く絶好機は中谷と藤浪が、敬遠の梅野を挟んでジョンソンの前に空振り三振に倒れて、追加点を取れない。
その裏 藤浪は、先頭５番 鈴木に右越え三塁打を浴び、一死後 ７番 安部の中犠飛で２対２とされる。時折、甘い球を痛打される場面もあった藤浪だが、制球も徐々に良くなり、しっかりゲームは作った。
６回裏 藤浪は一死から四球と安部の右前安打・盗塁で二死２・３塁のピンチを招くが、８番 石原を三ゴロ、代打・天谷は左飛に打ち取り脱出する。藤浪晋太郎投手は７回（125球）まで投げて、５安打 ４三振 ４四球 ２失点（自責１）。ブルペンに比べてマウンドが硬く戸惑いもあった中で「苦しい状況が多かったけど、何とか粘って最低限の仕事は出来た」と振り返っている。
阪神は７回表 広島２人目・ヘーゲンズから中谷のヒットや、鳥谷のこの日更新した自己ワースト記録を止める２９打席振りのヒット（右前安打）も絡んで二死１・３塁とするが、大和の代打・伊藤隼は内角カットボールに空振り三振に倒れて、勝ち越す事が出来ない。８回表も広島・ジャクソンに抑えられた。
８回裏 阪神は藤川をマウンドへ送る。先頭４番ルナに中前安打を許し代走・赤松の盗塁などで二死１・２塁となって、代打・新井に追い込んだ後の高め速球を右中間へ運ばれる適時三塁打を浴びて２点を勝ち越されてしまった。勝負どころで痛打された藤川は、ベンチに帰っても茫然と雨脚が強まった夜空を見つめるばかりだ。
２点を追う阪神は、９回表 先頭７番 中谷が自身初の一試合３安打となる遊撃内野安打で出塁するが、ここで雨が激しくなって中断。結局そのまま降雨コールドゲームとなり、４対２で阪神は首位広島に敗れた。
最後は無情の雨に反撃機を流されてしまったが、「天候はしょうがないよ。北條・中谷（の２点）だけだけど、良くやってくれた。（ジョンソンを）崩すチャンスもあったけど、思った通り進まないのが現状。打破する気持ちを持っておかないとね」。金本知憲監督は、このように敗戦を受け止めていた。
決勝打を浴びた藤川球児投手は、「（新井に打たれた球は意図的に）高めに投げに行った。また、明日頑張ります」と言葉少な。ノーヒットに終わり、日米2000安打達成もお預けとなった福留孝介外野手も、「（明日も）いっしょ、いっしょ。やるコトは変わらない」と話すのみだ。
適時打を含みプロ初の一試合３安打でアピールした中谷将大外野手は、「イイ感じでいけた。（失敗を）取り返したい気持ちでやれたので、繋げて行きたい」と話し、胸を張って引き上げて行った。
