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七夕に猛虎が目覚めた!
主軸がしっかりと結果を出して序盤から得点を重ねた阪神が、ルーキー右腕の好投もあって連敗を3で止めた。
負ければ自力優勝の可能性が消滅する阪神は、巨人先発・高木勇に対して1番 西岡、3番 江越・・・と言ったオーダーで挑む。初回一死後 巨人先発・高木勇が連続四球でピンチを作ると、4番 福留がファーストストライクを逃さず左中間へ適時二塁打をかっ飛ばして二者を返した。
「打ったのはカットボール。トリ(鳥谷選手)と江越が見極めて塁に出てくれたので、カウントを取りにきたところを狙っていた。先制のチャンスでランナーをかえすバッティングが出来て良かった」と、福留孝介外野手は話す。
2回表も中谷・岡崎の長短打で無死1・3塁を作るが、投手・青柳がバントで走者を送れなかった後、1番 西岡は最悪の遊ゴロ併殺打に倒れて、三塁側ダグアウトにまたも嫌なムードが漂う。
それを振り払ったのは、ゴメスのバットだった。3回表二死1塁で外寄り直球を捉えた打球がセンター右へ特大の14号2ランとなる。
ピリッとしないまま高木勇は3回限りで降板。巨人は2人目・矢貫を送った。
「打ったのはストレート。ストライクゾーンに来たら積極的に打ちにいこうと考えて打席に入ったんだ。打った瞬間にホームランだとわかるくらい、自分のスイングもタイミングの取り方もボールとのコンタクトもよかったよ!」。31試合振りアーチの感触を噛みしめるようにマウロ・ゴメス内野手は振り返った。
5回表にも西岡のヒットと矢貫・四球連発から巡って来た一死満塁の好機にゴメスが三遊間突破の2点適時安打を放ち、阪神が6対0と差を広げる。「カウント2-0からのスライダーを空振りしてしまったけれども、スイングしたから2-1からの同じようなスライダーにタイミングを合わせることが出来たよ。相手投手がゆったりとしたモーションで、タイミングを取りづらい感じはあったけど、そういった部分でも打席の中で対応出来た事は良かったと思うね」。長いトンネルを完全に抜けた確信からか?口調もいつになく滑らかだ。
阪神先発・青柳は、変速の『クォータースロー』から適度に荒れる投球で巨人打線を翻弄する。坂本・長野ら主力もボール球を振らされるなど、なかなか捉える事が出来ず、試合の流れもあって6回まで僅か村田に打たれた1安打と抑えられてしまった。青柳は中盤以降も四球で走者を出す場面があったが、7回裏には6番 村田を遊ゴロ併殺に取るなど相手に3塁を踏ませない。
青柳晃洋投手は、7回(114球)1安打 6三振 4四球 無失点。「野手の皆さんがたくさん点を取ってくれたので、走者を出してしまった場面でも『まだ点差はある』と思って、気持ちを楽にして投げることが出来た。野手の皆さんのおかげです」と感謝の気持ちを述べている。「ツーシームとチェンジアップが良かった。期待以上の投球をしてくれた」。香田勲男投手コーチは、手放し!だ。
阪神は大量リードでも手綱を緩めず藤川〜ドリスと繋ぎ、しっかり試合を締めて6対0で巨人に一矢を報いた。打線も久々の二桁10安打で溜飲を下げている。巨人も1安打では何も出来ず、高橋由伸監督は「恥ずかしい試合」と認めていた。
巨人戦初先発でプロ2勝目をあげた青柳晃洋投手が、ヒーローインタビューに答える。「凄く緊張したが、初回から点を取ってもらったので楽な気持ちで投げる事が出来た。(チームが連敗中と言う事は気にせず)自分で出来る事をしっかりやろうと思っていた。(七夕にファンの願いを)叶える事が出来て良かった。(2つ目のウイニングボールは)自分の部屋に飾ろうと思う」。
金本監督からは、「スタミナがついてきたね!」と声をかけてもらったと言う。人生初の東京ドームにも、「テレビで観ていた伝統の一戦に投げる事が出来て良かった」と感慨深げだった。
「(青柳の続投については)球数が未知数だったんでね。時期にもよるんだろうけど。連敗中でもあり、大事をとってと言うか。今日みたいな投球は出来過ぎかもしれないけど、期待してるからこそ送り出してるんでね。次も同じ位やってくれたら」。金本知憲監督も、孝行息子を褒め称える。記者団とのやり取りでも、「(青柳は)スタミナついたね。岩貞よりスタミナついたな!」と側にいた岩貞に聞こえよがしのコメントでライバル心を刺激した。
「(打つ方は)やっぱり、福留・ゴメス。鳥谷が四球(選んで)点に繋がったし、ツヨシも走って・・・陰の立役者は、今日は江越だと思う。イイ繋ぎ役をしたんじゃないかな?」。江越・中谷らの成長に目を細めつつ、「若手の活躍を喜んで、中軸が打った事にホッとしました!」と自ら纏めて、取材を締め括っている。