試合情報

一軍試合速報

TOP > 試合情報 > 一軍試合速報

FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。

  • 最新のスコア
  • テーブルスコア
  • 試合経過
  • ベンチ入り選手
  • 選手コメント
  • 戦評
  • 熱狂メーター

藤浪の立ち上がりがすべて。監督怒りの敗戦

首位・広島の強さを見せつけられたと言うべきか、完全な自滅と言うべきか。
 
「立ち上がりがすべてでしょう」
 
金本監督の口調は厳しかった。
 
7回までに131球を投じていた先発・藤浪を、3点を追うその裏の攻撃で打席に立たせ、8回も続投させた。結果的に30球を要してダメ押しとなる3点を失ったのだが、監督は初回の投球を見た時点で、「何球投げようが、何点取られようが、最後まで投げさせるつもりだった」と言う。
 
初回、先頭の田中を四球で歩かせると、菊池に二塁打を打たれて一、三塁。一死後、ルナにも四球を与えて満塁のピンチを招き、二死までこぎつけたものの、鈴木に適時打を浴びて、あっさり2点を失った。
 
「何回目? ストライクが入らず、点を取られて。何試合連続? きのうの青柳のピッチングを見て、その青柳で勝って、さあ、マツダスタジアムの(3連敗の)リベンジというところで。去年14勝したピッチャーのやることじゃない」
 
プロ入りから3年連続2ケタ勝利をマークし、エース候補として期待している藤浪だけに、その不甲斐なさが許せなかったようだ。
 
それは藤浪自身もよく分かっている。
 
「いきなり先頭にフォアボールを出して、一番やってはいけない形で先制された。2アウトまで来ていたので、何とかゼロで抑えたい場面でしたが、甘く入ってしまいました。自分の弱さだと思います。ここ一番で踏ん張れないのが勝てない原因です」
 
2点だけならまだよかったが、そのあとは、またしてもカープの“足”にやられた。鈴木の打球を左翼・江越がファンブルし、一塁走者に三塁まで進まれ二死一、三塁。一走・鈴木がスタートを切ると、捕手・岡崎は二塁へ送球。その間に三走・ルナの生還を許した。昨年もやられたダブルスチール。二遊間との連携がうまく取れていなかったようにも見えたが、矢野作戦兼バッテリーコーチは「作戦のことなので言えない」。岡崎は「結果的に(藤浪)晋太郎の足を引っ張ってしまったので、僕の責任です」とだけ言った。
 
「あれ(重盗)も情けないプレー。恥ずかしい。三盗も」
 
 監督が言った「三盗」とは3回、先頭の丸を名手・大和のまさかのエラーで出塁させ、ルナの内野ゴロの間に二塁に進まれると、簡単に三盗を決められたシーンだ。2回に田中にソロ本塁打を浴び、4点目を失っていた藤浪は、この場面で松山に犠飛を許し、5点目を献上した。
 
 藤浪は4回以降、粘ってゼロを並べていたが、8回に力尽きた。2安打、2四死球、さらには自身初のボークまで。けん制での盗塁阻止もあったが、二死満塁から代打・岩本に走者一掃の適時三塁打を打たれた。
 
「悔しいですし、自分自身に腹が立ちます。情けない気持ちしかない」
 
前半戦の登板はきょうが最後。オールスター出場が決まっている藤浪は複雑な気持ちだろうが、自己最多タイの13三振を奪ったことからも分かるように、ボール自体に力はあった。いい意味でリフレッシュして、後半戦に備えてほしい。