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序盤の大量失点跳ね返せず、痛い2連敗
序盤3回で6点のビハインド。考えようによっては、その倍の攻撃チャンスが残っていたのだが、いまの阪神打線にそれだけの反発力はない。反撃は原口の一発だけで、巨人先発・内海に5勝目を献上した。
先発・能見の調子は悪くなかった。いや、むしろ良かったと言っていい。ストライク先行の投球ができていたのだが、巨人打線は早いカウントから打つことで、そんな能見を攻略した。
「ボール自体が悪いとは思わなかった。ただ、高さが中途半端だった。真っすぐも低くなかったし、変化球もね」
香田投手コーチはそう分析した。能見本人も「追い込む前にバーンと打たれた。高めを打たれた」と反省。2回は2者連続三振からの失点だったし、3回は一死から3連打を浴びて失点。阿部、村田にはいずれも初球を打たれただけに、悔いが残る。
バッテリーを組んだのはルーキーの坂本だった。一軍初出場が「伝統の一戦」のスタメンマスク。大抜てきだったが結果を残せず、3回途中、能見の降板時に原口と交代した。
「早い段階でビッグイニングを作られると、守備も攻撃も苦しくなる。1回みたいにテンポよく行って、ランナーが出ても何とか抑えて、というのを続けられればよかったですけど、そんなに簡単じゃない。甘い球を逃さず打たれた。もうちょっと工夫できればよかったんですけど…」
坂本は反省しきりだったが、矢野作戦兼バッテリーコーチは「すぐに結果が出てほしいと思ってファンの人は見ていたと思うけど、すべてを求めるのは難しい。今後の成長に期待して」と話した。
「キャンプから見てきて、元気さとかひたむきさとか、十分にあった。思い切ってやってほしいという思いで送り出した。リードは簡単じゃない。勉強になったと思うし、ルーキーだからいろんなことを経験して」
ホロ苦いデビュー戦となったが、プロでの第一歩を踏み出したばかり。本人の言葉通り、「反省して次に生かせるように」するしかない。
これで、甲子園での巨人戦は0勝5敗1分け。明日こそファンに勝利を届けたい。
