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初回の悪夢
初回が全てだった。
阪神は7月24日・広島戦(マツダ)で先発を外れてから9試合振りに鳥谷が3番ショートでスタメン復帰。DeNA先発・山口に対して7番には緒方を起用して挑んだ。初回二死から鳥谷は右越え二塁打でチャンスを作り、4番 福留の一塁手・ロペスのミットを弾く右前適時安打で幸先良く、阪神が1点を先制する。
阪神先発・能見は1番 桑原の初球に死球を与える立ち上がり。すかさず盗塁を決められ、石川の二ゴロをセカンド・荒木がトンネル(後逸)する失策で追いつかれると3番 梶谷には内角球を仕留められてライトへ特大の勝ち越し10号2ラン 。筒香にも左中間へ2者連続の33号ソロを浴びて、あっという間に4点を失った。
その後は両投手が立ち直る。3回表に阪神は二死満塁とするが、5番 原口は二ゴロに倒れた。山口は制球がまとまり、鳥谷には3安打を許すも若手が多い猛虎打線を抑え込む。能見も2回以降はヒットを許さない投球で6回まで0を重ねた。
「2回以降は0を並べられただけに、初回の失点が悔やまれる。(2回からは)野手の方に助けられながらの投球だった」 。能見篤史投手は6回( 76球)を投げて、2安打 5三振 3四死球 4失点(自責2)。初回以外は素晴らしい内容だっただけに、立ち上がりの乱調が何とも無念である。香田勲男投手コーチも「リズムを掴む前に点を取られた。状態自体は、悪くなかった」と話している。
7回表 一死 阪神は能見の代打・中谷が山口が投じる初球の甘いスライダーを捉えてレフトへ2号ソロ本塁打を打ち込む。「打ったのはスライダー。初球から思い切って行けた」と、中谷将大外野手は思わずニッコリだ。山口は7回(111 球)を投げて 8安打 6三振 2四死球 2失点と安定した内容だった。
DeNAは8回から継投で逃げ切りを図る。サウスポー田中が鳥谷・福留を見事な変化球で翻弄、三上も原口を抑えて相手の勢いを削ぐ。阪神は7回裏をサターホワイトが3人で片付け、8回には島本が二死2・3塁のピンチを招くが、筒香を内角速球で三飛に打ち取り、追加点を許さない。
9回表 阪神はDeNAのクローザー山崎康から先頭6番 ゴメスが高め直球をレフトへ運ぶ18号ソロで1点差に迫るが反撃もここまで。後続が打ち取られて、4対3で惜敗を喫する。阪神は3連勝でストップ。7安打の阪神が4安打のDeNAに敗れたが、ミスの直後に2者連続本塁打で畳み込まれた初回の4失点が致命傷となった。
「(鳥谷のスタメン復帰は、本人と)今日話をした。自信が戻っているようだし、その通り 3本打った。トリの為にも勝ちたかったけどネ。ただ、気分的に少し前向きになって、モチベーションも上がると思うよ!」。金本知憲監督が、試合を振り返る。「(能見が与えた初回先頭打者へ死球は)投手のエラーみたいなもの。エラー・エラーが続いて・・・4点、もったいないネ。(荒木は)イージーバウンドでトンネル。反省していると思うけど、ワンプレーの怖さを知ったと思うよ」。
9試合振りの先発復帰で3安打を放った鳥谷 敬内野手は、「いつでも出られる準備はしていた。(良かったかどうか?は)自分が判断する事じゃないけど、状態は悪くない。結果が全て。勝つためにやってるので・・・また、明日やって行きたい」とのコメントを残した。