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１点遠く５連敗
打線が元気なく沈黙した阪神が５連敗を喫し、優勝の可能性が完全に消滅した。
中日先発・吉見に対して阪神は、原口に５試合振りの先発マスクを被らせ６番ファーストでゴメスを起用して臨む。尚、この日は前日ＫＯの憂き目に遭った藤浪がブルペン待機となったが、香田勲男投手コーチは「観て勉強と言うかね」とその理由を説明した。
阪神先発・メッセンジャーは２回裏 二死から堂上・阿部の長短打で２・３塁とされるが、杉山を歩かせた後 ９番 吉見を一ゴロに打ち取る。メッセンジャーは低めに球が集まり、３回以降は中盤までヒットを許さない安定した投球を見せた。
阪神は４回表 北條・福留のヒットで一死１・２塁とするが、原口・ゴメスと５・６番が倒れて先制機を逃す。この回は高山の長打確実かと思われた当たりをレフト工藤の超美技に阻まれる流れの悪さもあった。吉見もベテランらしい巧みな投球で猛虎打線を抑え込む。
７回裏 中日は四球の阿部が盗塁で進んだ二死２塁から９番 吉見が中前へ先制適時安打を放ち、遂に均衡が破られる。メッセンジャーは痛恨の失点で次の回 代打を出され交代。７回（112球）４安打８三振３四球 １失点。
一方、自ら先制打を放った吉見は８回（96球）まで投げて４安打３三振 無四球 無失点とほぼ完璧な内容で守護神・田島にバトンを渡す。
９回表 阪神は一死後 四球と高山の右前安打で１・２塁とチャンスを作るが、４番 福留は右飛、原口も遊ゴロに倒れて試合が終わる。１対０で中日が勝って、５月以来の３連勝を飾った。阪神は、好投メッセンジャーに報いる事が出来ずナゴヤドームで連敗。８月を５連敗で終えて、今季優勝の可能性も完全に消滅している。
報道陣の前に現れた金本知憲監督だが、対応した時間は短かった。「見ての通り。（選手達も）感じてると思うけど、正直 点取ってあげないとね。（優勝の可能性消滅について）そう。特に言うことは無いよ。（目の前の試合に集中するだけか？と問われて）それは勿論、それしかない。何があるか分からない。目の前の野球をしっかりやるしかない」。
「目の前の試合を一戦一戦やるだけ」（鳥谷 敬内野手）。「いつも通り変わらず戦って行くだけ」（高山 俊外野手）・・・選手達も異口同音に今後の抱負を語る。
敗戦投手となったランディ・メッセンジャー投手は、「（総じて）感じよく投げる事が出来た。結果的に７回は良い当たりをされたけどね」と振り返る。優勝の可能性が消えて、後はＣＳ進出に全力を注ぐ事になるが、メッセンジャーは力強く次のように宣言した。「チーム全体でレベルを上げて、前向きに行かないと。積極的に戦うよ！」。
