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またも天敵に完敗
両先発左腕の好投で接戦となったが、ミスから逆転を許した阪神の守り負けに終わった。
昨季5敗を献上した苦手左腕・田口に対して阪神が速攻を仕掛ける。初回二死2塁にヒット出塁の上本を置いて4番 福留が右前適時安打を放って1点を先制した。「打ったのは、たぶんストレート。先制点を取って優位な試合展開にしたかったし、いい所に飛んでくれて、上本もよく走ってくれた」と、福留孝介外野手が2試合連続となる先制打を振り返る。
阪神先発・能見に対して 巨人は休養の意味合いか?阿部を休ませて4番ファーストに村田を入れて臨む。1・2回は走者を出しながらも抑えた能見だが、3回裏 先頭・田口の一ゴロの際ベースカバーで落球した自らの失策から四球・犠打で招いた一死2・3塁で、3番 坂本に低めボール気味の球を払い芸術的に中前へ返される2点適時安打を浴びて逆転を許す。ミスが起点のやらずもがなの失点だっただけに、能見には悔やまれるイニングとなった。
中盤は両左腕の投げ合い。田口はテンポ良く低めに集める投球で阪神打線を幻惑する。能見も球数を使いながら丁寧な投球で巨人に追加点を許さず、1点差のまま終盤へともつれ込む。田口は7回(112球)を4安打4三振1四死球1失点。能見は6回(107球)まで投げて 2安打 6三振 4四死球 2失点(自責1)だった。
「(失点した)3回は自分のミスから始まって、何とか抑えようという気持ちが力みに変わってしまった部分があった。それ以降は低めに丁寧に投げる事で、最低限だが、6イニング投げる事が出来た」。降板後 ベテラン能見篤史投手は、やはり自らピンチを招いた事を最も悔やんでいた。それでも、梅野隆太郎捕手は自らのリードに能見が、「粘り強く」しっかりと応えてくれた事に感謝の気持ちを表している。
次の1点は巨人に入る。7回裏 阪神は継投に入って藤川を送るが、一死後 田口の代打・橋本到を歩かせて中井のヒットで1・3塁となり、2番 立岡に真っ直ぐを左前に運ばれる適時安打を許して3対1と藤川が追加点を奪われた。更に8回にも阪神3人目・松田が5番マギーにバックスクリーンへ2号ソロ本塁打を叩き込まれ、ほぼダメ押し。
巨人は8回をマシソン、9回はカミネロと繋いで相手に隙を与えず4対1で阪神を下している。天才的な逆転打を放った坂本が、守備でも再三の堅守を見せた事が大きく勝利に寄与した。終わってみれば、阪神は6回以降一人の走者も出せない完敗。田口には昨季から通算6連敗となり、試合後 指揮官の怒りはおさまらない。
「良いカタチで先制したけど。去年から一体田口に何敗してるんだ? 同じ投手にやられすぎ!・・(特に球種が多い訳じゃなく)空振りを取るチェンジアップがある訳でもないのに、打者が打席で迷いがあるのかな?」。 ベースカバーのミスに始まり、能見が次打者に四球を与えた事が命取りの失点に繋がった試合だが、金本知憲監督はむしろ同じ投手に何度も凡退を続ける打線を問題視。しきりに首を捻りながら、今後チームとして同じ失敗を繰り返さない事を肝に銘じているようだった。