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新旧主将 アーチ競演
効果的なソロ本塁打3発で投手戦の均衡を破った阪神が、好調・DeNAに競り勝った。
横浜スタジアム・金曜日のナイトゲームに阪神は、エースのメッセンジャーを立て必勝を期す。横浜DeNA先発・井納に対する打線は、2戦連続で5番ファーストに中谷を起用するオーダーを組んで臨んだ。序盤は両投手共、走者を背負いつつも安定した内容で無失点で立ち上がる。
4回表 阪神は二死から中谷が内野安打で出ると6番 鳥谷のフルカウントから放った左中間二塁打で一気に生還して、先制点を奪う。「打ったのはフォーク。中谷がよく走ってくれた」と鳥谷 敬内野手は、ベテランらしく冷静に先制打を振り返った。
しかし、その裏 メッセンジャーは3番ロペスに2打席連続の二塁打を許した後、二死から5番 宮崎には変化球を右中間に運ばれる適時二塁打を浴びて、同点とされる。
6回表には先頭3番 糸井が四球で出塁も拙い走塁死で嫌な雰囲気が漂い始めた二死走者なしから、5番 中谷が井納のスライダーを捉えてレフトへ2試合連続の4号ソロ本塁打を放ち、阪神が2対1と勝ち越した。
メッセンジャーはその裏、宮崎・石川にヒットを許すが後続を打ち取りリードを保つ。メッセンジャーは8回(109球)まで投げて 9安打 9三振 1四死球 1失点でリリーフに繋いだ。「お互いなかなか点が入らない中で『我慢の投球』という感じだったけど、野手のみなさんが守って、勝ち越し点を取って、リードを広げてくれたお陰で、自分も粘ることが出来たと思うよ!」。ロペス・宮崎らに変化球を痛打されるなど我慢の投球を強いられたランディ・メッセンジャー投手は、チームメイトに感謝のコメントを残している。
阪神は7回表 糸原の死球から犠打(梅野)・左前安打(メッセンジャー)で一死1・3塁と追加点のチャンスを作るが、高山・北條が抑えられて無得点に終わる。それでも、続く8回 一死から4番 福留が高め速球を仕留めてライトへの5号ソロ本塁打。二死後 6番 鳥谷も弾丸ライナーで運ぶ今季1号右越えソロアーチを放って、阪神が4対1とリードを広げた。新旧キャプテンのアベックアーチがこの試合の決定打となる。
「打ったのはストレート。ランディが頑張ってくれていた中だったし、本塁打になって良かった。次の1点が大事だと思っていたし、狭いし何があるかわからない球場なので、こうして追加点を取ることが出来て良かった」。貴重な3点目の一発に福留孝介外野手も充実感いっぱいである。
阪神は逃げ込みの継投に。8回は高橋がピシャリと抑えて、最後はドリスが締める。9回裏一死から荒波に右中間へ長打を浴びるが、センター糸井から中継した守備固めのセカンド大和がレーザービーム級の好送球で打者走者を三塁で刺すビッグプレーも飛び出して、結局そのまま4対1で阪神が横浜DeNAに快勝。メッセンジャーはハーラーダービー単独トップとなる5勝目をマークしている。
殊勲の決勝アーチを放った中谷将大外野手は、「後ろには信頼できる打者が多いので、二死からでも繋ぐというつもりで打席に入った。良い感触だったし、ランディが頑張ってたので、結果が本塁打になって良かった。(好調の要因は)良い準備をして打席には入れてると思うので、これに慢心せず、これからもずっと結果を残せるよう頑張りたい」と話す。鳥谷の長打で一塁から生還した走塁に関しては、「三塁を回った瞬間から足がもつれて動かなかったけど・・」と苦笑いを浮かべていた。
「(本塁打の中谷は)それを期待して出してるし、期待通り。(起用の理由は)前の試合で3本ヒットを打ってる。調子も良いし、勢いに乗って欲しい。(技術的には)ステップした時に重心がしっかり残っている。打撃の間が出来つつある」。金本知憲監督は、ご機嫌だ。ようやく出た鳥谷の今季初本塁打については、「本人よりも、オレとベンチがホッとしている」と話した。連勝がストップした直後の試合だっただけにこの白星の意味は大きい。「メッセが試合を作ってくれた。高橋もね。・・(あと、忘れちゃいけないのは)大和のレーザービームでしょ?」。穏やかな表情でスタジアムを後にしていた。