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投打ガッチリ。9点差をつけ岡山で快勝
年に1度の岡山マスカットスタジアムでの試合、5回終了時にバックスクリーン後方に上がった花火には、大きな拍手が送られた。しかしその1時間ほど前に、阪神打線はすでにド派手な花火を2発打ち上げていた。
1-1で迎えた3回、上本がレフトに本塁打を放ち勝ち越しに成功。さらに安打で出塁した糸井を1塁に置いて福留が2点本塁打をライトスタンドに叩き込む。一発攻勢でリードを奪うと4回には上本の適時打で加点。リードを4点に広げ、さらに続く5回に猛攻を見せる。
福留、中谷の連打で無死2、3塁のチャンスを作ると大山がレフトフェンス直撃の適時2塁打を放ち、2点を追加。これでリードは6点に。試合の大勢が決まった後も攻撃の手を全く緩めない。この後さらに梅野、メッセンジャー、上本に適時打が飛び出し、この回6安打を集中させて一挙5得点。前半だけで安打数、得点共に2桁に乗せた。この時点で上本は早くも4安打。勝ち越しソロはファールで5球粘った後だった。金本監督は「粘って塁に出るのが上本の良さ。自分らしさを出してくれた」とヒーローを讃える一方、この回限りで糸原と交代させた。もちろんこれは「明日、少しでも万全の状態で臨むため」だ。
9点差をつけ6回には上本の交代だけでなく俊介をライトに入れ、早くも糸井をベンチに下げる完勝ぶり。鳥谷、上本、糸井、福留の上位打線に並んだ主力選手達は、終盤には揃ってベンチから戦況を見つめ、明日の試合に備えていた。
大量援護を受けた先発・メッセンジャーは要所を締めて7回1失点。今季8勝目を挙げ「今日は投げやすかった。ヒットは9本目打たれたけど、調子としては良かった」と前半戦最後の登板での白星に満足気。もちろんマスクをかぶった梅野も気持ちは同じだ。適時打を含む2安打については「流れに乗って行けた」と話す程度だったが、メッセンジャーに勝ちがついたことに関しては「それが自分の中では1番。これまでもゲームは作ってるけど、打線で援護して楽に投げさせてあげたかった」と声のトーンを上げた。
8回は高橋が古巣相手に3人で片付けると、最後は伊藤和がマウンドへ。走者は出したが、余裕を持って逃げ切りに成功。金本監督は「いい形で勝って前半戦を終えたいですね」と前半戦の白星締めを誓っていた。
