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敗戦にもキラリ 堅守&スピード植田が躍動
ベテラン左腕の好投も報われず、阪神が広島との接戦を落とし連敗を喫した。
昭和の日。快晴のマツダスタジアムは超満員。中6日の広島先発・大瀬良に対する阪神は、二遊間を組む鳥谷・植田を1・2番に起用し、糸原がサードに回って不振の大山を今季22試合目にして初めて先発メンバーから外した。広島は、前日守備で足を痛めた丸が右ハムストリング筋挫傷で登録抹消。3番に松山、センターには下水流が入る布陣を敷く。
3回表 阪神は8番 梅野が真っ直ぐをレフトへ運ぶ2号ソロ本塁打を放って先制に成功する。 「打ったのはおそらくストレート。能見さんが粘り強く投げてくれているので、先制点を取ることが出来て良かった」。梅野隆太郎捕手が会心のアーチを振り返った。
20日ぶりの登板となった阪神先発・能見は、プロ通算98勝のベテランらしい投球で4回まで無失点に抑えていた。 5回裏 能見は安部・下水流の連打からピンチを招く。二死満塁から真っ直ぐを捉えて2番 菊池が左前2点適時二塁打を放ち、広島が2対1と逆転する。
6回表 阪神は、遊撃内野安打で出塁した今季初スタメンの快足・植田が盗塁と捕手・磯村の悪送球で進んだ一死3塁から4番ロサリオの中犠飛で2対2の同点に追いつく。「打ったのはスライダー。とにかく走者を還すことだけ考えていたよ。犠牲フライという結果だったけどゲームを振り出しに戻すことが出来たので、ここからも集中してチームに貢献したいね」とウィリン・ロサリオ内野手は話している。
しかし、同点も束の間。その裏 一死後5番バティスタの一邪飛をロサリオが落球。「(捕球するのは難しいところだったけど、守備範囲だっただけに)投手もガクッと来たかな?」と金本知憲監督は話した。その後 能見がフルカウントからの8球目をレフトへ3号勝ち越しソロ本塁打を浴びてしまう。能見は6回(94球)5安打6三振2四球3失点で降板した。
7回裏には、阪神2人目 石崎が1番 田中に1号右越え2ランを打たれて5対2とされる。阪神も8回表 代打・伊藤隼のヒットなどで一死1・2塁と反撃機を作るが、3番 糸井がセカンドライナーで二死。広島は大瀬良から今村へスイッチしてロサリオを二飛に打ち取った。9回も虎は守護神・中崎の前に三者凡退。広島は5連勝。阪神が連日の先制も空しく逆転負けを喫し、3・4月の月間負け越しが決定している。
敗戦の中での希望は、今季初スタメンで6回には足を生かした内野安打(今季初安打)で出塁し、初盗塁を決め、同点のチャンスを演出した植田 海内野手だ。勝利には結びつかなかったとは言え、「とりあえず一本出たので、それは良かった!」と安堵した表情を見せた。
「ポジションは与えるものではない!というのもある。気分転換と言うか?自分で追い詰められたところもあると思う」。試合後、金本知憲監督は今季初めてスタメン落ちの大山へ奮起を促した。この試合では、代走から守備に就いたが打席は回って来なかった。それでも、「このまま終わるとは思っていない。近いうちに修正してくる」と2年目の大砲候補が壁を越えて一皮剥けて来る事を心から信じている様子だった。