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407日ぶりの復活劇

苦しみ抜いた右腕が雨の中で見事な投球を見せ、約1年1ヶ月半振りの白星を飾った。

試合前から雨模様の楽天生命パーク宮城。東北楽天・先発サウスポー辛島に対して阪神は、2番に山崎を起用(移籍後2度目スタメン)。福留を休ませて中谷・糸井・陽川でクリーンアップを組んだ。序盤から辛島のチェンジアップなど多彩な変化球を使った緩急に苦しむ。2回表には糸井の四球・盗塁で得点圏に走者が進むも、俊介・大山の打球がセンター田中の好守に阻まれて先制機を逃した。その後も辛島の横への揺さぶりと奥行きのある投球に悩まされて、なかなか捕まえられない。5回まで僅か1安打に抑えられた。

阪神先発は、復活を懸ける右腕・藤浪。初回・2回と走者を一人ずつ背負うも落ち着いて抑えるが、3回裏に嶋・田中の連打と四球で一死満塁の大ピンチを迎える。ここは3番 島内を低めのカットボールで三ゴロ併殺に打ち取り脱出した。4回5回は3人ずつで片付けてリズムに乗って行く。

0対0で迎えた6回表 阪神は四球の糸原を山崎が送って一死2塁とする。3番 中谷は、辛島の高めに入った球をジャストミート!レフトスタンドへ3号2点本塁打を放って、阪神が先制に成功する。「打ったのはストレート。なかなか捉えきれない状況が続いていたところで、甘くなったボールをしっかりと自分のスイングで仕留めることが出来た」と中谷将大外野手が、会心の笑みを浮かべている。

7回表 阪神は6回途中から代わった楽天2人目・久保を攻め、一死から9番 植田が中前安打。すかさず盗塁を決めた直後に1番 糸原がチェンジアップを捉えて右越え適時二塁打を放って追加点を挙げた。糸原健斗内野手は、「次に繋ぐ意識で打席に入った。(植田)海が走ってチャンスを作ってくれたので、追加点を取ることが出来た」と話している。

その裏 藤浪は四球と茂木のヒットで一死1・2塁とされたところで交代となる。2人目・岩崎は代打・藤田を中飛に打ち取る。更に代わった桑原が代打・今江を歩かせ二死満塁。9番 嶋にはフルカウントと苦しみながらも何とか中飛に抑えてピンチを切り抜けた。

藤浪は6回1/3(108球)を 4安打 9三振 3四球 無失点。イニングの先頭打者出塁を許さず、特に中盤は気力が充実した表情で小気味良いピッチングを見せた。「調子自体は悪くはなかったし、ランナーを出しても何とか粘りの投球をする事が出来た。降板したイニングを自分で責任を持って投げ切れるような投球をしていかなければいけない」。藤浪晋太郎投手は、このように振り返って反省の言葉も忘れなかった。

阪神はこの後も8回 能見〜9回 藤川と繋ぎ、ドリス不在の必勝リレー。9回表には楽天3人目・今野を二死満塁と攻めつけ、6番 俊介が粘った末に右前適時安打を放ってダメ押し点を奪う。阪神が4対0と仙台での初戦を白星で飾った。

ヒーローインタビューは、昨季5月4日ヤクルト戦(神宮)以来407日振りの白星となった藤浪晋太郎投手。「素直に勝ちをつけてもらった事は嬉しい。ただ、嬉しい気持ちと(もう少し粘れたら!という)悔しい気持ちと…複雑。内容的には全然悪くないんだけど、自分の中で、あのイニング(7回裏を)やっぱり自分で投げないとという気持ちは凄く強いんでね。ああいうところで、しっかり粘れるように、これから頑張りたいと思う」と話した。

「400何日振り?まぁ、それは彼の力からすれば、嬉し恥ずかしでしょうね(笑)」。金本知憲監督は、若き右腕の復活に目を細める。「でも、やっぱり球数増えて来るとね。バランスのスタミナと言ったらオカシイけど、ちょっと疲れて来ると(球が)抜け始めるから。もう少しやね!」と更なる注文を付け加えた。

非常にきめ細かい継投で逃げ切ったが、「3点差だったからね。細かくというか、大事に大事に行きましたけどね」と振り返る。体調不良で登録抹消中のドリスに代わるクローザーには藤川を指名した指揮官。「いやもう、全盛期に近い球投げてるから」迷いはなかったようである。

勝負どころで決勝アーチを放った中谷や糸原・俊介にも適時打が飛び出して、指揮官も今週の攻撃陣には及第点を与えている。「(あとは得点圏で!と昨夜も話したが)凄く効率の良い取り方やと思うし…。今日そんなにヒット数出てないけどね(8安打)。やっぱり、そういう意味で打線は殻を破りつつあるかな?という見方は出来るよね!」と後半の点の取り方に手応えを口にしていた。