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猛打で首位を圧倒!

序盤から打線が上手く繋がった阪神が大量得点で主導権を握り、広島を圧倒した。

2夜続けて雨中での過酷な試合となった事もあって、両チーム共にスタメンを一部変更して臨む。広島先発・岡田に挑む阪神は、足に不安のある糸井を休ませて4番に陽川。5番ライトで伊藤隼を起用する。対する広島は、菊池がベンチスタート。阪神先発・藤浪に対して2番 野間。5番からは西川・松山・曽根とスタメンに左打者をズラリと並べた。

2回表 阪神は伊藤隼・ナバーロの長短打から一死2・3塁となって8番 梅野の中前2点適時安打で先制する。藤浪が送った二死2塁で1番 糸原の左前適時安打で加点して3点を取った。

梅野隆太郎捕手は、「打ったのはストレート。(伊藤)隼太さんとナバーロが良い形でチャンスメークしてくれたし、(藤浪)晋太郎のためにも先制点を取りたい場面だったので、結果、タイムリーになってくれて良かった」と先制打を振り返る。糸原健斗内野手も、「先制して良い流れで回ってきたチャンスだったので、積極的に打ちに行った。梅野さんに続くことができて良かった」と話している。

3回表には伊藤隼・二塁打とナバーロ・四球の一死1・2塁から7番 中谷が左越え4号3点本塁打を放つ。中谷将大外野手は、「打ったのはスライダー。前の打席にチャンスで打てなかった悔しさがあったので、何とか取り返したいという気持ちだけだった」と語って、6月15日楽天戦以来の一発を振り返っている。

更に二死後 左二塁打で出塁した藤浪を1番 糸原が右中間適時三塁打で返し、続く森越の左前適時安打で糸原も生還する。大山にもヒットが出たところで広島ベンチは堪らず、岡田からリリーフ藤井皓にスイッチ。緒方監督にとっては先発投手の不振が大きな誤算だった。

この後 阪神は陽川・死球で満塁として、伊藤隼の一ゴロをファースト松山がファンブルする失策によって9対0とリードを広げる。今季一軍での初安打がタイムリーとなった森越祐人内野手は、「打ったのはストレート。良い攻撃が続いていたので、自分も続く事ができて良かった。(今季初安打は)正直、嬉しい!」と喜びを口にした。

大量点をもらった藤浪だが、その裏 田中・野間の長短打で無死2・3塁のピンチとなる。丸・鈴木は抑えたものの、二死から5番 西川に低め直球を逆方向へ返されて、レフトへの2点適時二塁打を浴びて失点する。

3回途中からのロングリリーフとなった広島2人目・藤井皓だが、6回表に少し疲れが出る。先頭・伊藤隼へ四球を与え、次のナバーロにはフルカウントからエンドランを決められて右前安打で無死2・3塁となる。阪神は中谷が空振り三振を喫するが、8番梅野は追い込まれてからのフォークを何とか中前に運ぶ適時安打を放ち10点目。この後、藤井皓の失策で一死満塁となって、代わった戸田から1番糸原が中犠飛を打ち上げて更に加点した。

その裏 藤浪は一死1塁から途中出場のバティスタに直球を前のポイントで完璧に捉えられて、レフトへ会心の25号2ランを浴びる。球数もかさんだ為、結局6回(124球)まで投げて7安打9三振5四死球4失点で交代となった。本塁打は余計だったが、大差における難しさを加味すると まずまずの内容と言っていいだろう。藤浪晋太郎投手は次のように話している。「全体的になんとか粘ることは出来たけど、球数が多くなってしまい、本来はもう1.2イニング投げなければいけない試合だった。前回に続き、序盤から大量得点で援護してくれた打線に感謝します」。

阪神は7回表にナバーロの右前適時安打、9回表にも広島4人目・ヘルウェグの乱調につけ込み内野ゴロの間に追加点を挙げて、相手の意欲を萎えさせる。大山・伊藤隼・ナバーロが3安打。糸原・森越・中谷・梅野がマルチ安打。皮肉にもスタメン野手では4番 陽川だけがノーヒットだったが、この日は上位下位満遍なく18安打を記録した。投げては終盤 岡本〜伊藤和と繋いだ阪神。最後は伊藤和が死球から無死1・3塁とされるも落ち着いてアウトを重ね、13対 4と広島に大勝を飾っている。阪神は5位浮上。尚、2位ヤクルトも敗れた為、広島のマジックは1つ減って2となった。

「(先取点を)何とか取って、晋太郎を楽に投げさせてあげる事が結果 出来たので、凄い良かったかなぁ〜!と思う」。ヒーローインタビューは、先制打を含む2安打3打点の梅野隆太郎捕手だ。藤浪の出来に関しては、「、まだ多分 本人の中でも…失点も四球からだったりとか、まぁ納得のいかないところが多々あると思うけど。まぁ、けどゲームを作るっていう意味では、1イニングでも長く、そして楽に投げたら今日みたいなゲームの展開になって行くと思うんで」と一定の評価を示した。「自分たちは常に上がって行くしかないと思ってるんで。本当に一戦一戦が大事になって来るので、残り試合もこういう気持ちで戦えたら、ホントに勝機があるのかな?」と語り、今後への決意を口にしていた。

「まぁ、この球場で広島打線相手なので何点あっても…9点取っても安心出来ない状況だからね」。金本知憲監督が振り返る。「今日は若いヤツ。糸原・梅野・大山あたりが良くやってくれた。下位打線が打ってくれた。(梅野・中谷の出身高校・福岡工大附属)城東コンビが頼もしかった。(伊藤隼は)3本か?きっちり糸井の代わりというか?良くやってくれた」。

先発で4勝目をマークした藤浪に関しても、「西川のタイムリーも慣れた外野手なら捕れていると思う。ボクの中では、不安定ながらも実質6回2失点。6回はギリギリだったけど、良く立て直してくれた」と評価する。敵地マツダでの2カード連続勝ち越しとなったが、「この球場が鬼門だったからね。ただ、今年は甲子園が鬼門になってしまってるので、何とかこれから甲子園で勝てるように…明日以降頑張って行きたい!」と気持ちを新たにしていた。