試合情報

一軍試合速報

TOP > 試合情報 > 一軍試合速報

FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。

  • 最新のスコア
  • テーブルスコア
  • 試合経過
  • ベンチ入り選手
  • 選手コメント
  • 戦評
  • 熱狂メーター

劇的アーチで日米100勝!

代打・中谷が放った起死回生の一発が連敗中のチームを救い、メッセンジャーに日米通算100勝目をもたらした。

開幕投手同士の激突となったマツダスタジアム。広島先発・大瀬良に対して、阪神は今季初めて1番ショートで鳥谷を起用。後は開幕戦と同じオーダーだが、左足薬指骨折を押して再合流した梅野がスタメンマスクを被り、連敗脱出へ背水の陣を敷く。初回 中前安打の鳥谷を近本が送って、二死となるも4番 大山がセンターへ今季初めての適時安打を放ち阪神が先取点を奪った。

「打ったのはカットボール。追い込まれてしまったが、何とか打って走者を還したいという思いだけだった」。19打席振りのヒット・・・東京ドームでは苦しみ抜いた大山悠輔内野手が遂に目を覚ます。

阪神先発は、日米通算100勝に王手をかけて久しいメッセンジャー。いきなりリードを貰って登板したが、3回裏二死から大瀬良に二塁打を許しピンチを背負う。田中広・四球で1・2塁となって2番 菊池涼にレフトへの適時二塁打を打たれて同点となった。

直後の4回表 阪神は大山・ナバーロのヒットなどで一死満塁とするも8番 梅野が二ゴロ併殺打に倒れて、突き放す好機を逃す。するとその裏 メッセンジャーが先頭4番 鈴木にレフト上層スタンドへ特大の3号ソロ本塁打を浴び、広島に勝ち越し点を奪われた。昨季まで何度も見た悪夢が猛虎ファンの脳裏をよぎる展開だ。

これで劣勢となった阪神。終盤7回表二死1塁でメッセンジャーに打順が回ると矢野監督は代打・中谷を告げる。広島バッテリーの変化球攻めに何とか粘った中谷は、カウント2-2からの7球目・直球を振り抜いて左翼ポール直撃の逆転1号2ランを放った。好投・大瀬良は、この一打に泣いて7回(133球)7安打 6三振 1四球 3失点で降板する。「チャンスを掴む!結果を残す!」一心で打席に立った中谷将大外野手だが、「ずっと切れないでくれ!」と祈りながら走っていたと言う。まさに起死回生の代打逆転アーチで、阪神が3対2と終盤に再びリードを奪った。

その裏、逃げ切りを図って阪神は2人目・桑原を送るが、一死2塁となって能見にスイッチ。田中広を打ち取り、菊池涼・四球で二死1・2塁とされるが、ここで能見は3番 野間をクイックモーションで幻惑して三飛に抑える。8回はジョンソンが繋いで最後はドリスへ! 強力リリーフ陣が虎の子のリードを守り切って、3対2と広島を際どく交わした。阪神・メッセンジャーは、6回(101球)を投げて4安打3三振3四死球2失点。昨季8月リーチをかけて以来、難産の末に待望の日米通算100勝を達成している。

「(記録の事は)後で知ったけど、ランディはこの前も良いピッチングをした中で勝ち星がつかなかった。今日勝ち星がついて、それが100勝に繋がったので本当に良かった」。ヒーローの中谷が、ニッコリ笑う。「連敗してたけど、ベンチの中で(監督が盛り上げて、雰囲気の)いい中でやれてる」事が大きいようである。

当初予定していた上本から中谷に直前で変えた代打策が的中した矢野燿大監督。「いや、オレがズバリじゃなくて(打った中谷)マサヒロが凄いんだ!」と最敬礼だ。「(メッセンジャーの日米通算100勝は直前に何度も足踏みして)本人は態度に出さないけど、モヤモヤしてた部分があったと思う。一つ節目になって良かったんじゃないかな」。また、終盤の窮地を救った能見についても「あの場面に出て行って、あのクイックを出せる。あれも凄いよね!」と興奮気味に話す。

「1つ勝つのは、しんどいよね。逃げられないし、逃げるつもりも無いけど、前を向いてどうやって勝つか?をいつも考えている」指揮官は、漸く連敗を4で止めて、安堵の笑みを浮かべていた。