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拙守に泣き 満塁弾でＫＯ
新外国人の拙守から初回に失点した先発左腕が中盤に力尽き、相手エースに沈黙した阪神が長期ロード初戦に完敗を喫した。
広島先発・大瀬良に対して阪神は、１番に今季初めて糸井を起用。近本・ソラーテと続き、５番は福留が復帰した。初回は一死から近本がヒットで出るも、ソラーテ・大山が倒れる。
阪神先発は、マツダスタジアム初登板となる高橋遥。完全アウェーの雰囲気の中、立ち上がりに西川・菊池涼の１・２番に連打を浴びて鈴木に四球の一死満塁から５番 松山を二ゴロに打ち取るも、セカンド・ソラーテが弾く失策で先取点を失う。続く會澤・三ゴロの間に更に１点を献上した。ソラーテは、３回裏にも二死１・３塁でメヒアが打ち上げた飛球を捕れる範囲だったにも関わらず、センター近本に委ねる拙守（結果は中飛）もあった。
６回表 阪神は先頭・糸井が左前安打で出塁。大瀬良が次打者・近本にボールが先行する中で二盗を試み失敗するミスがあった。これで流れを手放した格好となり、その裏 高橋遥は、會澤・メヒアの連続ポテンヒットで無死１・２塁のピンチを招く。何とか二死を取るが、１番 西川の中前適時安打で広島に追加点を奪われた。更に菊池涼を歩かした挙句、３番バティスタには、詰まり気味ながらもレフトスタンドへ２５号満塁本塁打を浴びて完全に勝負あり。７対０とされ、高橋遥は、藤浪に代わって昇格した岡本にマウンドを譲っている。
高橋遥人投手は５回2/3（114球）を投げて、９安打８三振３四球 ７失点。「チームの代表として投げさせてもらっているにも関わらず、試合を壊してしまいチームに申し訳ない気持ちです」とひたすら平身低頭だった。
これで楽になった大瀬良は、結局最後まで投げ切る。124球 ５安打 ４三振 無四球完封勝利で、広島が９連勝が止まった直後の３連勝を飾っている。阪神は勝負どころの拙守拙攻が祟って、夏の長期ロード初戦を落とした。久慈照嘉内野守備走塁コーチは、「初回はゲッツーで終わりのはずだった。フライも全然違うところに行っている。落下地点が違う」とソラーテの守備に苦言を呈している。
「（高橋遥について）完全に打たれたヒットは少なかったんでね。自分のピッチングはある程度してくれたと思うし、あそこ（６回裏）も球数は勿論増えてるし疲れも出て来るというのは分かってるんだけど・・・オレの中ではハルトの経験になると思ったんで続投させたんだけど、結果的には痛い本塁打になった」。矢野燿大監督は、半ば覚悟の上で若き左腕に修羅場を託した事を明かした。
「（大瀬良の内容は）凄くイイとは思わんけどね。何かのらりくらりと言うか？勿論コントロールだったり、一球一球 同じ球種でもタイミングを変えたりとか。そういうところで打てなかった。最後は点差的に流れを作っちゃったんで。勿論ダメなんだけど完封されちゃったというところなんじゃないかな？」。
６回表 糸井の盗塁死に関しては、「（前へ前へという気持ちは）勿論あるけど、痛いのは痛いわね。流れがどうしてもあそこで・・よし！というところでアウトになるっていうのはね」と話す。ソラーテの失策についても、「確かに簡単な打球ではないけどね。あれで結果、ハルトのピッチングが苦しくなって、立ち上がり２点やっちゃったというのはあるし。勿論捕ってもらいたい打球ではあったと思うんだけど」と振り返った。毎日のように変わる打順だが、構想も固まり切らない。「そうやね。全体的にソラーテが来て、どれが、何が良いのか？って言うのは、まだ分かんないんで考えます」。指揮官は、長期ロードの初戦を淡々と締め括っていた
