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悔し『スミ１』拙攻１３残塁
前夜の流れを受けて初回鮮やかに先制した阪神だが、その後何度もあったチャンスをことごとく潰す内に流れを手放し逆転負けを喫した。
阪神は、前夜と同じ打線で東京ヤクルト 先発・原に臨む。初回先頭・近本が中二塁打で出塁。糸井は捕邪飛に倒れるが、近本が３盗を決めてサンズ・四球で一死１・３塁として、４番 大山が遊撃適時内野安打を放ち阪神が先制する。この後、尚もボーアのヒットで一死満塁と攻め立てたが、梅野・木浪が連続三振を喫して追加点を取る事が出来ない。これが躓きの始まり。原は２回以降立ち直り、徐々にペースを掴んで行く。３回表には糸井・ボーアの四球で二死１・２塁とチャンスだったが、６番 梅野は良い当たりを放つも二直に倒れてブレーキとなった。
阪神先発・ガルシアに対して東京ヤクルトは、１番に山崎を起用するなど気分一新を図る。序盤から低めに球を集めて丁寧な投球だったが、４回裏先頭・青木に左二塁打を許すと、若き４番 村上にライナーで左中間へ５号２ランを叩き込まれて、一瞬にしてひっくり返されてしまった。
オネルキ・ガルシア投手は５回（80球）まで投げて、４安打５三振１四球２失点で交代。「全体的に低めにコントロール出来ていたし、良いピッチングが出来ていただけに、村上選手への失投が本当に悔やまれる」と振り返っている。
ヤクルトも、好投の原に早めに見切りをつける。原は５回（89球）３安打６三振５四球１失点。６回表からリリーフ梅野を送るが、１安打２四球で一死満塁のピンチを招くと高津監督は左の長谷川に代えて近本・糸井を封じ込めにかかった。阪神にとっては絶好機だったが、近本は浅い左飛。糸井は空振り三振に仕留められている。
その裏 阪神は２人目・能見を投入するが、代わりっぱな２番 塩見にバックスクリーン超えの豪快な一発を食らって、手痛い追加点を献上。この後、一死１塁となって能見を継いだ望月は、５番 西浦をニゴロ併殺打に取って傷口を最小限で塞いでいる。「なんとかチームに良い流れを持ってこられるように、とにかくゼロで抑えるという気持ちでマウンドに上がった。結果的にゼロで抑える事が出来て良かったし、これを続けていきたい」。好リリーフの望月惇志投手は、役割を果たしてほっとした表情を浮かべている。
７回をマクガフが抑えたヤクルト。８回表には清水が２四球で二死１・２塁とピンチを招くも、ここでも１番 近本が見逃し三振に倒れて、阪神はどうしてもあと一押しが出来ない。９回表も一死からサンズがヒットを放ち守護神・石山に抵抗するが、頼みの大山・ボーアが凡打に抑えられて試合終了。３対１でヤクルトに逆転負けを喫した。
前夜１８安打２０得点と打ちまくった反動か？ それでも、５安打ながら９四球と阪神にチャンスは山ほど訪れたが、今季最多１３残塁では勝てるハズもあるまい。勝てばヤクルトを抜き２位浮上だったが、拙攻と共に目論見も外れた。
ただ、我慢の展開となる中で、投手陣が最後まで切れる事なく２本塁打による３失点で凌いだ点は大いに評価したい。面白いように打てる日も有れば、あと１本がどうしても出ないのも野球の妙だ。１３残塁の『スミ１』負けも今後の戦いに生かす事が出来れば、猛虎は更に強くなれるだろう。
