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救援陣崩れ接戦拾えず
中盤まで一進一退の展開が続いた展開で終盤 救援陣に綻びの出た阪神が流れを手放し、８月初の３連勝はならなかった。
東京ヤクルト先発は、前回15日DeNA相手にノーヒットノーランを達成した右腕・小川。阪神は１２試合振りに福留を３番で起用し、ボーアは６番に１つ打順を上げて来た。初回先頭・近本の遊撃内野安打と上本・犠打で得点機を作り、福留は空振り三振に倒れるも４番サンズがフルカウントからの外角球を右前へ適時安打を放って、阪神が先取点をあげた。「打ったのはカットボール。得点圏に走者がいたので、何とか還すことができて良かったよ。チームに勢いをもたらすことができたらいいね」と、ジェリー・サンズ外野手が、先制打を振り返っている。
自身４連勝中の阪神先発・秋山は、梅野に代わって開幕３戦目以来スタメンマスクの坂本とバッテリーを組む。いきなり坂口に内角カットボールを打たれ、２試合振りアーチとなる右越え５号ソロ初回先頭打者本塁打を浴び忽ち同点とされる。２回裏にはエスコバー・山崎の連打でピンチを招き、二死を取るも９番投手の小川に右前適時安打を食らって勝ち越し点を許した。結果的には、この１点が後々へと響く。
その後は小川・秋山がゲームを作り、中盤へと向かう。５回表 阪神はヒットで出た木浪と８番 坂本との間でバスターエンドランが決まって（中前安打）無死１・３塁となり、秋山がスクイズを試みる。処理した小川の本塁送球が高く、犠打野選となり、阪神が２対２と追いついた。しかし、尚も続くチャンスは後続が倒れて同点止まりに。５回裏終了・試合が成立した時点で、東京ヤクルト 山田哲人内野手に通算1000試合出場の花束が手渡された。
６回裏 青木の中前安打と自らの暴投で二死２塁のピンチを迎えた秋山は、５番エスコバーに粘られるも変化球で空振り三振に仕留める。秋山は、この回限りで交代。６回（91球）５安打３三振１四球２失点だった。「立ち上がりからバタバタしてしまったが、粘っていればチャンスは来ると思って投げた。状態自体は良くなかったけど、何とか試合を作る事は出来た」。秋山拓巳投手は、冷静に振り返っている。
終盤、阪神は継投策に出る。７回裏はガンケルが登板。一死から中村・右前安打、代打・宮本は死球（阪神のリクエストも判定変わらず）で１・２塁。小川の代打・川端は遊ゴロで二死１・３塁と変わり、１番 坂口の一塁強襲安打でヤクルトに勝ち越し点を奪われた。この際ボーアの悪送球もあって尚も二死２・３塁と苦しい投球が続いたが、山田哲は何とか空振り三振に斬っている。ヤクルト・小川は７回（88球）を投げて５安打４三振１四球２失点としっかりゲームを作り、勝ち投手の権利を持って救援陣に託す。
ヤクルトは８回表 清水を投入。阪神は近本・上本が連続三振、福留も左飛で３者凡退に打ち取られる。その裏はビハインドでも岩崎で追加点を防ぎに行った阪神だが、ヤクルト先頭・青木は人工芝に高く弾む遊撃内野安打。村上も詰まりながら左前安打で続く。エスコバー・犠打で一死２・３塁となって、６番 山崎の中犠飛で４対２と差が開いた。
９回表は守護神・石山が登場。サンズ・大山が連続三振に倒れた後、ボーアが右前安打で望みを繋いだ阪神だが、最後は代打・陽川が一邪飛に倒れ試合終了。４対２とヤクルトに敗れ、阪神は８月初の３連勝を逃した。小川が６勝目。石山は８セーブとなり、ガンケルに２敗目が記録されている。
両チーム我慢比べの内容だったが、５回表に追いついた後のチャンスで一気に押し切れないなど少ない好機を掴めなかった事が、阪神にとっては何とも痛い。また、この試合では福留・ボーアが失策を記録して、これで今季はチーム４０失策に到達している。
阪神は本拠地甲子園を離れる夏の長期ロードが終わった。京セラドームのホームゲームを含めて６勝８敗１分。東京ドームでの完封３連敗は衝撃的だったが、直後の神宮３連戦に勝ち越せたのは大きい。今後も苦しい戦いが続くとは言え、我が家に戻ってからの巻き返しを期待したい。
