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雨男青柳が8回1失点。最後は藤浪締め

開幕からちょうど10週間、ローテーション投手であるにもかかわらずこれまで本拠地初登板は1度もなし。甲子園での登板予定試合が今季だけで3度中止になっている青柳がようやく慣れ親しんだマウンドに上がった。

初回は三振1つと芯を外したピッチャーゴロ2つ、らしさ全開の立ち上がりを見せた。すると打線もいきなり援護した。

近本がレフト前への安打で出塁し、北條が左中間を真っ二つ。俊足の近本は難なく先制のホームを駆け抜けた。現在離脱中の2番・セカンドでレギュラーだった糸原の今季の犠打数はわずか1つ。北條もバントをしない強打の2番としてアピールした。さらにマルテの内野ゴロで1死3塁とすると「何でもいいからランナーを還すという気持ちで打席に入りました」という大山が前進守備の二遊間を破るセンター前への適時打を放つ。幸先よく2点を先制した。

2回には2死2、3塁から近本の2点適時打で追加点。リードを4点に広げ、試合の主導権を握った。

時折り雨の降る中でも「雨柳さんタオル」が発売されるほどの雨男、青柳は集中力を切らさない。強力ソフトバンク打線を手玉に取り快調にアウトを積み重ねた。

6回にはマルテの2塁打からチャンスを作り、佐藤輝の適時打で欲しかった追加点を奪う。

青柳は5-0の8回に一発を浴び、さらに2死1、2塁のピンチを招いたが強打者・松田を三振に仕留め追加点は与えない。「やっと甲子園のマウンドに上がることが出来て良かったです。声援が力になりました。初回から丁寧に投げようと思って投げた結果がこれだと思います」122球の力投で8回1失点、先発の役割をきっちり果たした。

勝負所の踏ん張りで相手に傾きかけた流れを食い止めると4番が引き戻す。その裏に大山が左中間にアーチを描き、再びリードを5点に広げた。

9回は大きな拍手の中、藤浪がマウンドへ。開幕ダッシュを支えてきた岩崎と入れ替わる形で昇格してきた開幕投手が守護神として締めくくった。矢野監督は「抑えてくれたんで、落ち着いてくれればチームのプラスになってくれるかなと思います」新たな勝ちパターンを確立する1勝となった。