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セ界制覇の佐藤輝の一発も空砲に
初回に先制を許したがそう簡単にリードは許さない。直後にらしい攻撃ですぐさま同点に追いついた。
近本と中野の連打でチャンスを作り、俊足の1、2番コンビはマルテのレフトフライで判断良くタッチアップし進塁する。1死2、3塁とすると大山がライト前に適時打を放つ。「チカ（近本）や中野が良い走塁をしてくれたので、何とか返したいと思っていました。先制されたあとだったので、すぐに追いつくことができて良かったです」と4番兼主将としての責任感を滲ませる一打で試合を振り出しに戻した。
先発の伊藤将は立ち上がりに1点を失ったがその後は得点圏に走者を背負っても決定打を許さない。バックもライト・佐藤輝のスライディングキャッチ、センター・近本の背走からのフェンス際での好捕、ショート・中野の再三の好フィールディングなどルーキー左腕を援護した。4回と6回に2死から一発を浴びたが7回を3失点、先発の役割を果たした。
リードされる展開が続く中、6回2死から佐藤輝が右中間に今季17度目の放物線を描く。
「点が欲しい展開で1本打つことができて良かったです」
これが巨人戦での初アーチ、セリーグ全球団から本塁打を記録した。空気を変えられる打者の一振りで1点差に迫ると、まだビハインドながら矢野監督は空気を変えられる投手をマウンドに送った。
しかし8回、リリーフ転向後は安定していた藤浪が先頭打者に四球を与え1死後、手痛い一発を浴びてしまう。
3点を追う8回の攻撃は先頭の中野が安打で出塁するもマルテが併殺打に倒れ、大山の放った大きな飛球も柵越えまではわずかに届かず。相手の好守に阻まれて好打順の攻撃も結果的には3人で終わってしまった。
9回にはエドワーズが自らのミス絡みで1失点。相手に傾いた流れを引き寄せられず敗れはしたがカード初戦を取ったこと、貯金や順位を見ても圧倒的有利は揺るがない。明日は交流戦3戦3勝の秋山が勢いそのままに好投してくれるはずだ。
