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新井良太選手が現役引退を発表
2017年10月11日 更新

11日(水)、新井良太選手が球団事務所にて会見を行い、今季限りでの引退を発表いたしました。

新井良太選手コメント(会見より)

私、新井良太は今シーズンをもちまして引退させていただきます。

―昨日のゲームについて、出場して守備にもついて打席にも立ちましたが、振り返ってどうでしたか。

正直、安藤さんの引退試合という事でしたので、僕は本当に目立たないようにといいますか、こっそりやろうと思っていたのですが、皆さんにああいう風に送り出してもらって本当に感謝しかないですね。

―2人で場内一周もしたが、どんな気持ちでしたか?

申し訳ない気持ちとファンの方に「ありがとう」と感謝の気持ちを示すことができて、本当によかったです。

―プレー中はどうでしたか?

安藤さんの引退試合というのがあったので、そう思っていたのですけれど、泣くのを我慢するのに必死でした。

―打席に向かう時にもうるっときているように見えましたが?

いろんな思い出が走馬灯のように頭の中を駆け巡っていたので、泣くのを我慢するのに必死でしたね。

―今もそうですか?

今はもうすごくすっきりしています。

―安藤選手が投げている時にサードで素晴らしいプレーもありました。

安藤さんは公私ともにお世話になっていまして、ああいう風にボールが飛んできて、たまたまですけど処理できたのは運命とは言わないですけど、すごい巡り合わせだなと思いましたね。

―2打席はどう振り返りますか?

真っ直ぐを投げてくれたのですけれど、打てなかったので、だからダメなんじゃないですか。

―最後は良い当たりに見えましたが

いえいえ、なんとかホームラン打ちたいと思ったのですけれどダメでした。

―チームメイトに対する思いは?

福留さん、鳥谷さんが言ってくださってああいう形になったらしいのですけれど、本当に先輩・後輩に感謝しかないです。

―昨日の甲子園で悲鳴に近い女性からの声援もありましたが

ファンの方あってのプロ野球だと自分はずっと思って今までやってきましたし、改めて野球をやらせてもらったという感謝しかないですね。

―引退を決意した大きな理由は?

1年1年が勝負というのはこの世界はもちろんそうなのですけれど、今年は本当に一番強い覚悟を決めて臨んだというか、そういうシーズンでしたので。そういう腹をくくって臨んだシーズンでした。良い意味でいろんな事を考えさせられましたし、経験できたシーズンでした。

―まだできるのではという声も多いが、それでも辞めると決意したのはどの部分?

やはり数字のけじめをとらないといけないのかなという気持ちでしたね。プロ野球選手というのはやはり一軍の舞台にいて、そこで結果を出してなんぼだと思うので。

―引退に関して、家族やお兄さんに伝えた時はどんな反応でしたか?

両親はどうですかね。一番最初に相談をしたのは兄だったので。7月、オールスター明けぐらいですかね。それくらいから考えて兄には相談してまして。兄は「お前が決めたらいい」と、「それをやるやらんどちらにしても、お前が決めたらいい」と親身になってアドバイスくれました。両親はもうちょっとやって欲しそうでしたけど、それも兄がやはり「お前の人生なんだからお前が決めたらいい」と言ってくれました。

―阪神でも一緒にプレーして、改めてお兄さんはどんな存在?

自分の一番の味方であり、兄の一番の味方は自分だと思っています。

―阪神で活躍する事ができたきっかけや取り組みは?

2011年の安芸のキャンプで片岡さんにつきっきりで指導していただいて。それで2012年からちょっとずつ試合に出させてもらったので、そこは本当に片岡さんに感謝しています。

―本当につきっきりでしたね

はい、これでダメだったらもういいと思えるくらい教えていただきましたし、この人の言う事について行こうと思える方でしたので、片岡さんと出会えたことには本当に感謝しています。

―片岡コーチには1度ユニフォームを脱いだ後も相談に乗ってもらったと思いますし、改めてユニフォームを着てコーチとして同じ甲子園の舞台でユニフォームを脱ぐ事が出来たという事にもいろんな縁がありますね

そうですね、去年今年と思う様に結果が出せなくて、やはり申し訳ないというか。もっと自分が打って恩返ししたかったですけどね。

―金本監督に伝えた時はどのような反応でしたか?

監督はもう「おう、そうか、わかった」みたいな感じでした。

―ちょっとびっくりしていた感じでしたか?

たくさん言葉はなかったですけど雰囲気で感じ取って、雰囲気で会話じゃないですけど。言葉以上のものを感じました。

―阪神でプレーした中で印象に残っているプレー、試合は?

サヨナラヒット、サヨナラホームランとかもすごく印象的ですし、兄と一緒にアベック打ったホームランも印象的なのですけど、やはり昨日の試合が一番。一番です。

―温かいファンの声援も印象的でした

あれだけ大声で「良太、良太」と言ってくださって本当に選手冥利に尽きます。

―阪神ファンの温かさを感じる試合だった?

温かさしか感じなかったです。

―阪神でプレーしたプロ野球生活はどのような印象?

辛い事、苦しい事がほとんどでしたけど、甲子園でプレー出来る事、タイガースファンの方の大歓声の中でプレー出来る、お立ち台に立てるというのが、その事を励みに頑張れましたね。

―チームメイトと共に戦ったという印象もある

監督、コーチ、裏方さん、チームスタッフの皆さん、先輩、かわいい後輩たち、みんなに本当によくしてもらって。こんなによくしてもらっていいのかなと思うくらいお世話になった7年間でした。

―昨日グラウンドでも選手たちに声を掛ける事は出来た?

守備に就く前に鳥谷さんが「キャッチボールやろうぜ」と、鳥谷さんから言ってくれて、一番お世話になった方なので。あと後輩は僕が涙を堪えているのを気まずそうに見てましたよね。話しかけていいのかどうかみたいな。

―チームの中でも声を出して、チームに元気をもたらしてくれるという印象がファンの方にも強い印象として残っていると思うのですが

まあ下手くそで不器用でね、本当にそれしかなくてそれだけでやってきたので。そのプレースタイルは最後まで貫けたのかなと思います。

―片岡コーチが「良太の声が戦力だ」という話もされていた

声とか気持ちとかで結果が出るほどプロ野球の世界が甘くないというのはわかっていますけど、それが無いと戦う事が出来ないと自分は思っているので最後までやり遂げましたね。

―一夜明けてプロ野球生活を振り返る時間はありましたか?

本当にすっきりしています、皆さんのおかげで最高の思い出になりましたし、すっきりしています。

―引退後にこんな事をしたいという思いは?

まだ何も決まっていないので、ゆっくり考えたいと思います。

―野球から離れると寂しいですか、それともほっとしていますか?

それはやはり寂しさはありますね。

―ファンのみなさんにメッセージを

12年間、中日ドラゴンズでは5年間、阪神タイガースでは7年間、こんな僕をたくさん応援していただいて、励ましていただいて本当にありがとうございました。最高の12年間を皆様のおかげで送る事が出来ました。感謝しています、ありがとうございました。