- 金本監督がオーナーへ2017年シーズン終了を報告
- 2017年10月19日 更新
18日(水)、阪神電鉄本社(大阪市)において、金本監督が坂井オーナーへシーズン終了を報告し、その後、四藤球団社長とともに会見を行いました。
四藤社長コメント(会見より)
―どのような形で坂井オ-ナー報告されましたか、お聞かせください
はじめに、昨日のベイスターズ戦が最終戦となりました。ファンの皆様には、最後の最後まで絶大なご声援いただきまして、誠にありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
ただいま金本監督とともに坂井オーナーにシーズン終了報告をしてまいりました。報告の形は毎年恒例なんですけれども、監督の方から今年一年の振り返りをしてもらいまして、チームの課題とこれからに向けてのお話をさせていただきました。
オーナーの方からは今年最終2位ということで、なかなかメンバーを固定できない中で、厳しい戦いを経て、昨年の4位から2位と成績を躍進させたとところでよく頑張ってもらったとお言葉をいただきました。
まだまだチームの底上げという部分が必要ですので、引き続き勝ちながら育てる、選手を鍛えて、来年こそ是非とも頑張ってほしいとお言葉をいただき、監督の方からは来年日本一を目指しますというお話がありました。
―社長自身を振り返って、この2017シーズンどんな形で振り返られますか
なかなか発展途上というチーム状況の中で、ベテラン・中堅・若手それぞれが頑張りましたが、最終的に守り勝つ野球で、厳しい状況が続きましたが、選手みんなが一丸となって2位にゴールしてくれて、よく頑張ってくれたと思っております。
金本監督コメント(会見より)
―坂井オーナーにどのように今シーズンの終了報告をされましたか
我々は優勝目指してやってきた中で、その優勝ができなかったこと、力及ばず申し訳なかったですと伝えました。その中で2位でこういう状況で頑張ってくれたというお褒めの言葉をいただき、恐縮しております。
―昨日、2017シーズンが終了しましたが、一夜明けて今の気持ちをお聞かせください
やっぱり悔しいですね。昨日勝てなかったので、なんとしてでも日本シリーズというのがあったので、やっぱり無念さといいますか、悔しさでいっぱいでした。
―2017年シーズン印象に残っている部分というのはどのあたりでしょうか
昨年僕が就任して、気持ちとか戦う姿勢とかメンタルの部分をすごく言ってきて、昨年選手たちがグラウンドでどのように出していいのかと戸惑っているのかなというのがあったんですけれども、今年に関してはそれを僕の思うようにといいますか、ある程度こちらのやりたい野球とかメンタルのところを理解してくれて、それをすごく前面に出してくれたなという戦いだったと思います。
―メンタル部分ではかなり手ごたえがあったというシーズンでしょうか
そうですね。試合に挑むという姿勢、何がなんでもという姿勢があったからこそ、こういうチーム状況でも2位なれたと思います。
―こういうチーム状況と今表現されましたが、どういうチーム状況でしたか
やっぱり若手を育てていかないといけないという時期で、福留も休み休み使わないといけない、また糸井の怪我があったりとか、メッセンジャーの怪我があったりとか、そういうメンバーを固定できない状況でもここまで戦えたという状況ですね。
―そのあたりはやはり、若手を昨年・今年使ってきた部分の手ごたえを感じた1年でしたか
手ごたえある部分とない部分とありまして、昨年活躍した選手が実際伸び悩んでいるということもありますし、逆に新たに出てきてくれた選手もいますし、まぁ半々ですね。
―来年外国産のエンジンが加われば、さらに上へという手ごたえはありますか
来年のことは分かりませんが、そうなれるように、またチームとしても若い大山や中谷、髙山、そのあたりの底上げが第一にくると思いますが、そのあたりなくして外国人選手だけに頼るというのはあまり良くないと思います。
―外国人選手も投手陣の活躍は素晴らしかったですね
もうリリーフに関しては絶対といいますか、何も言えません。もう感謝しかありません。
―逆に先発陣はどうでしたか
メッセンジャーは怪我もありましたが、最後戻ってきてくれましたし、よくやってくれました。秋山もよく出てきてくれました。ただあえて名前を挙げるなら、藤浪、岩貞この二人が最低10は、二桁は勝ってくれるものと計算していたので来年奮起してもらって、今年の分も来年ぶつけてほしいですね。
―シーズン途中ローテーションという部分で苦労されたという部分があったと思いますが
ローテーションという部分でも昨年経験させた青柳、今年のルーキーの小野。何度かチャンスを与えて、小野の場合はいいピッチングはかなりしてくれましたが、その中でどうしても頭数が足りないところで終盤、岩田が出てきてくれましたし、能見も勝ち星がつかないものの、ずっとゲームを作って、一年間ローテーションを守ってくれたので助けてもらいました。
―打線もオーダーを固定できずにやはり苦労された部分でしょうか
そうですね。やはり中心が糸井と福留という中で糸井が怪我したりとか、やはり離脱は痛かったですし、福留も夏場しんどくて、休ませながら使えばきっと良い成績を出してくれると思っていたんですけれども、なかなか福留をスタメンから外せる状況がなかったものですから、そこは本当に苦しかったと言えば苦しかったですし、中谷がちょこちょこカバーをしてくれたことも実際助かりました。
―今名前が出ましたが、右の和製大砲、タイガースで久しぶりに和製大砲として中谷選手が20本クリアして、かなり監督の御眼鏡にかなうところまで来たのではないかと思ってみていましたが
今年、彼はプロ野球選手として規定打席に初めて到達して、僕から言わせてもらうと、まだまだできる、こんなもんではないといいますか、彼の気持ちとか取り組む姿勢とか考え方ではもっと良くなるし、逆の発想で今の技術でよく20本打ったなという、この秋からしっかりやらせたいと思います。
―もう2018年シーズンスタートしてると思いますがこの秋、来年の春、内容が違ってくると思いますが、強化ポイントというのはっきり見えてきたかと思いますがいかがですか
野手に関してはとにかく若手底上げということで、振る力をつける、対応力をつける、その自力をつけるといいますかそこですね。あとは後半だいぶ少なくなってきましたが守備力ですね。内野の守備力を徹底的に鍛えあげたいと思いますし、あとは先発投手陣ですかね。
―結構ありますね
もちろん優勝できていないので。課題ばかりです。
―やはりそのあたりが広島との差ということでしょうか
そうですね。やっぱり広島との差というのは打力、走力、守備力全てですね。ただうちはリリーフで勝ったので何とか後半いい勝負ができましたけれども、あと先発がしっかりしてくれれば、充分広島と戦えると思っています。
―今年監督としての二年目のシーズンが終わったわけですが、監督として一年間振り返ってご自身の采配でなど振り返ってみてどうでしたか
相変わらず迷うときは迷いますし、決断できない自分の姿がよく目に浮かびましたけれども、そのあたりよくコーチングスタッフがフォローしてくれて、背中を押してくれたりとかアドバイスをくれたりとか、逆に「監督、こうしよう」とか言ってくれたので助けられたなという印象が強いですね。
―今、頭に浮かんだ迷ったシーンというのは差し支えなければどんなシーンが浮かびましたか
数限りないですね。スターティングメンバーに関してもそうですし、途中代打出すところとか、ピッチャーの継投とか、やっぱり勝ちパターンにいけばそんなに悩まないですけれど、どっちに転ぶかわからないところでの継投というのはやっぱり、僕も迷いますしピッチングコーチも迷いますし、そういうみんなが迷う局面というところの決断が一番難しかったなと思います。
―4位に終わった昨年、2位に入った今シーズン、やっぱり迷う回数であるとか、あとで振り返るとと言う部分では変わりないですか
そうですね。去年は継投に関しては勝ちパターンというものがなかったので、作っていかないといけないというのがしんどかったんですけれども、今年は勝ちパターンというのができていたので、迷うことは今年はすごく少なかったですね。
―昨日で2017年シーズン終わったんですけども、ほっとされてますか。それとも悔しさの方が残っていますか
めちゃめちゃ悔しいです。腹も立ちますし。昨日夜、ちょっとムカムカして腹も立ちますし、情けなさもありますし、自分の力の無さといいますか、そういうのを痛感しています。
―秋のキャンプまで少し時間があります。その間、大きな仕事としてはドラフトというものがありますが
うちはもう、清宮一位指名ということで決定しておりますので、なんとか運が良い人とたくさん出会って、お参りでも行って、当たりくじを引けるようにしたいです。
―改めて、今シーズンを振り返って、そして来シーズンに向けて、監督からファンの皆さんにメッセージをお願いします
最初に言いましたように、優勝目指して、日本一目指してやってきて、それを達成できなかったので、今年もやっぱりファンには申し訳なかったのいう思いと、優勝できないチームに対して、最後まで応援してくれたファンにも本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今年の悔しさを来年必ず晴らせるようにリーグ優勝、日本一目指してやっていきます。