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田淵幸一氏の野球殿堂入り表彰について
2020年08月19日 更新

18日(火)、田淵幸一氏の野球殿堂入り表彰式が都内で行われました。
阪神タイガースでは、田淵氏の野球殿堂入りを称え、藤原崇起オーナー、矢野燿大監督より記念の盾と花束を贈呈いたしました。

田淵幸一氏のコメント

―今の心境をお聞かせください

(阪神で)10年やってパ・リーグに移籍しましたが、そういう立場でありながらも、こうやって阪神球団から頂けるというのは心から感謝しかありません。ましてや入団した時は冷たい球団だなと思ったのですが、今は全然。昔とは雲泥の差があるぐらい温かく、選手もファンも見守ってくれますし、素晴らしい球団になったと思います。
あと一つ言うならば、優勝をしてほしいぐらいですね。

―阪神では320本塁打。功績を振り返っていかがですか

無我夢中でプロに入り、私の野球人生は怪我ですね。2年目にデッドボールが当たり、それからヘルメットに耳あてが付けられましたが、3年目に腎臓をやったり、骨折したりと紆余曲折の野球人生でした。
思い出は王(貞治)さんを破ってホームランキングを獲ったり、いろんな表彰を受けたり、そういう点では16年間の野球人生を十分に味わいました。ましてや最後に殿堂入りという素晴らしい賞を頂いて、阪神球団から盾まで頂いて、言うことありません。

―コーチでも阪神に在籍しました

あっという間でしたね。2002年に阪神のコーチで星野(仙一)という監督に呼ばれて、2003年に優勝して歓喜に沸いて、本当に選手、ファンも喜び、私はマウンドで星野と男同士が抱き合うのは気持ち悪いけれど、あの場面だけはかっこいいなという姿がありました。本来でしたら、ここに星野が来て頂けることであれば、何も言うことなかったんですけれど、2年前に亡くなってしまい、毎日、彼の思い出が浮かんでいます。
これからは野球界のために微力ながら協力して、阪神の若い選手がどんどん育っていくようなことを陰ながらアドバイスしていきます。少しキツくなるかもしれませんが。

―最後にエールをお願いいたします

ここ数年優勝がないですし、私が2003年に優勝したときに一致団結じゃないけど、星野以下、球団の裏方さん、とにかく裏方さんを大事にしたという私の思い出があります。文句を言わず、監督の矢野監督、コーチの言うことを率直に受け止め、一致団結して協力して優勝することを、私が生きている間によろしくお願いします。

矢野燿大監督のコメント

球団にとっても、とても栄誉なことです。
父親に甲子園に連れて行ってもらって、初めてプロ野球選手のホームラン見たのが田淵さんで、実際に甲子園で見たホームランと、家に帰ってテレビのニュースで見たホームランとがこんな違うんだなと思ったことを鮮明に覚えています。同じポジションで憧れもありましたし、縁でこうやってこの場に立ち会わせていただいて、本来なら星野さんが来るのが1番サプライズになると思いますけれど、教え子の現場の代表として来させてもらったというのは、本当に嬉しいことです。

優勝することでしか恩返しはできないですし、そうすることでまた喜んでもらえるので、殿堂入りされたその年に優勝したっていうのは、田淵さんの中でも後輩が頑張ってくれたという思いが残ると思うので、しっかり恩返しができるように頑張っていきます。

藤原崇起オーナーのコメント

阪神タイガースで、美しい放物線を描くホームランというのは田淵さんに始まり、受け継がれるものになるその原点のお方です。
いろいろなご苦労をされながら磨いた実力で結果を残し、このように殿堂入りという素晴らしい栄誉を受け取られたことに敬意を表すと共に、そうして作り上げていただいた阪神タイガースの伝統を受け継いで、今の選手たちが新しい時代を築き、偉大な先輩にお見せするという気概をもって、これからも練習に、試合に励んでもらいたいと思います。

写真:デイリースポーツ提供