安心してもらえる存在になる<前編>
開幕が3ヶ月延びるという未曾有の事態となった2020年、現在進行形でまだまだどのようなことが起こるかわからない状況の中、チームは日々戦いを繰り広げている。慌ただしい年だからこそ、求められる力は大きくなる。思い描いた理想のスタートにはなっていないが、戦いはこれからだ。
これからの戦いでチームをグッと押しあげる、チームにとってのキーマンを聞かれたら、あなたは誰の顔を思い浮かべるだろうか。いろいろな名前が挙がることが予想されるが、投手陣では、この名前は外せないだろう。秋山拓巳、背番号46。完全復活を目指すこの男がチーム浮上のカギを握る。
12勝6敗、防御率2.99―。“未来のエース”が、“頼もしい存在”としての成長を遂げたのが2017年のこと。そこから早くも2シーズンが過ぎていった。
18年のオフ、シーズン中から痛みのあった右膝を手術。昨年はそこからの完全復活を目指したが、甘くはなかった。
「バッターに対して勝負しないといけないのに、自分の膝の状況を気にしながら、自分自身と戦うことになってしまっていました」
膝を気にするあまりフォームを崩し、昨年は4勝止まり。悔しさだけが残る2年間を過ごしてきた。1991年生まれの29歳にとっては、今年が20代として過ごす最後のシーズンになる。
同世代の菊池雄星、筒香嘉智といったチームの顔を担った選手たちは海を渡り、その他でも広島・大瀬良大地、埼玉西武・山川穂高といった、今なおチームの中心を彩る面々が活躍。刺激を受けないわけがない。
「結果は気になりますし、意識しています。同世代には負けたくないですし…」
安心してもらえる存在になるショートver<前編> 終了。
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