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虎魂

感謝を胸に。恩返しを目指して<前編>

少し高めのセットポジションからゆっくりと足を上げ、そこから身体を前傾させながら横手気味に腕を振る。5月10日時点で11試合を投げ、防御率はいまだ0.00。淡々としたマウンドさばきでアウトを積み重ねる様子からは、確かな自信を感じるようになってきた。今年で31歳の背番号92が、ブルペンを支えている。

「ソフトバンクを戦力外になり、タイガースに拾っていただいた。阪神タイガースと矢野監督に恩を返す事が1番のテーマです。渡邉を呼んで良かった、と思ってもらえるように毎試合しっかり投げていこうとシーズン初めに決めて入りました」

昨年まではソフトバンクに所属。もともとキレのあるボールには定評があったが、故障もあり、一軍通算は9試合の登板のみで、昨年オフに戦力外となった。縁あって加わった阪神で、今年はすでに自己最多の登板数を記録。前述のとおり、無失点を続けるほどに好調だが、「梅野選手、坂本選手がうまくリードしてくれています」と謙虚な姿勢を崩さない。

彼もまた、変わった球歴の持ち主である。高校は出身である新潟県の強豪・中越高校に進学。甲子園出場はならなかったが高校3年時にはエースナンバーを背負って新潟県大会の決勝にまで駒を進めた。卒業後は青山学院大に進学するも、大学時代は公式戦での登板はなかった。

「新潟から初めて東京に出てきて、全国レベルの同級生を目の当たりにしたときに、今冷静に振り返れば自分は・・・」

感謝を胸に。恩返しを目指してショートver<前編>終了。

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