昨年があったから今がある<前編>
シーズン80試合を終えて、45勝32敗3分での首位。圧倒的な強さを誇った5月と比べれば苦しんだ6月を過ごしたが、ここに来て再び調子は上向き。オールスターを挟んでの後半戦の戦いは、より激しさを増しそうだ。
そんな激動のシーズンの戦いを、冷静に振り返り、かつ、強い思いを内に秘めて先を見据える男がいる。背番号12・坂本誠志郎だ。
「ずっと調子が良いわけではなくて、交流戦でなかなか勝てなかったりしましたけど、粘っていまこの位置にいることができているというのは、すごく良い戦いができているのかなと思っています」
プロ8年目の29歳。昨年は自己最多の60試合に出場。キャプテンも務めたのは知っての通りだ。捕手というポジションは“特殊”である。自身の成績どうこうよりも、チームの勝敗で評価がなされる。3位という結果に終わった昨シーズン、感想として残ったのは当然、悔しさだったと振り返る。
「チームを勝たせることができなかったですし、自分自身の成績もよくなかったので、あんまり力になれていないなっていう悔しい思いが一番強かったです。ただ、開幕で苦しんで、そのあとにトンネルを抜けてからは、自分たちの野球ができていたなと思える部分が多かったんです。目標としている優勝には辿り着くことはできませんでしたが、チームとして戦えるという部分は感じられたシーズンだったと思います」
経験がものをいうポジションだ。一昨年に45試合、そして昨年に60試合と試合数を増やす中で、いろいろなものを得た。ここまで“粘って”戦えているのは、間違いなく、昨年の経験が生きているとも話す。
「昨年は…」
昨年があったから今があるショートver<前編>終了。
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