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五番・板山、決勝打で初のお立ち台

ルーキーの板山が初めてお立ち台に上がった。初回一死満塁のチャンスに、一、二塁間を破る2点適時打。これがそのまま決勝点となり、7回無失点で3勝目を挙げた先発・岩貞とともに、ヒーローインタビューに呼ばれたのだ。

「緊張しましたけど、また打ちたいなと思いました。あの声援が毎日、力になっているので、感謝の気持ちを持って、あしたからもやりたいです」

一軍昇格後、10打席ノーヒット(1四球)と“産みの苦しみ”を味わったが、11打席目に初安打を記録すると、そこから上昇気流に乗った。5月4日の中日戦でプロ初の猛打賞。翌日の同カードでは五番に抜てきされ、その試合でも「H」のランプをともした。阪神の新人が先発でクリーンアップを打つのは、97年の今岡(現・ファーム打撃兼野手総合コーチ)以来だという。

「(ドラフト)6位で入って、(1位の)髙山が活躍して…。まさかこんなに早く使ってもらえると思っていませんでしたし、五番でチャンスに打てて、お立ち台に上がれるなんて、想像もしていませんでした。一生懸命、練習してきてよかったなと思います」

ほぼ毎試合、初対戦のピッチャーと勝負することになるが、心掛けているのは「消極的にならないこと」。きょうも4打席すべてファーストストライクを振った。

同じ外野手で開幕から活躍していた横田が、出場選手登録を抹消された。他人事ではない。板山もプロの厳しさを実感しているはずだ。

「うかうかしていられない。毎日が勝負なので、慢心することなく、日々新たな気持ちでやっていきたいです」

謙虚な姿勢と打席での積極性が、好結果を生んでいるのだろう。